クシャトリヤ第一回。肩パーツで迷走する、の巻

はい、皆さんご機嫌いかがですか?
今回から本格的に取り掛かりますクシャトリヤクイン・マンサをベースにブラッシュアップした、ワンオフニュータイプ専用機という設定がそそります。早速制作にかかりましょう。

前回の「やってみようシリーズ」でバインダーのスジボリをやったので、今回は上半身から見ていきましょうか。


胴体が見えにくいんで前側のバインダーを外したら、意外とかわいいヤツ。まずは頭周りから見ていきましょう。


前にも書きましたが、キットの頭は下膨れで大きい感じがする。三面で見るとこんなふう。

なので、全体的に小作りに見えるよう削り込んでいきます。前後に長く、側面も引き締まった雰囲気に見えるよう削る方向を考えます。具体的にはこんな感じに削り込んでいきます。

あまり難しいことは考えず。フィーリングで作業します。で、出来上がったのがこれ。

少しは小顔になったかな。でっかい角の先端はシャープに削り込み、後頭部のスリットも開口しています。これは後々効果がわかると思うのでお楽しみに。三面はこうなりました。

今回、モノアイには新製品のSPプレート 1.0mmを使います。レンズ部分は市販パーツにしようかとも思ったんですが、イマイチ色が気に入らないのでユニコーンのランナーを熱して伸ばし、半円形に加工したものをはめ込みました。集光樹脂を使用しているので、若干輝きに差が出ます。




さて、つづいては腕にまいりましょう。

これがキットのまま。ぱっと見て気になったのはココ。

手首の上にある四角い物体は何だ、と思ったら、サーベルの枝なんですね。どうやらシナンジュと同じ機構という事らしい。でもこれじゃあいくらなんでも、ということで実際にサーベルを収納してしまおうと思います。まずは潔く四角いモールドを切除、パーツの内部にもクリアランスを作ってサーベルを収めてみたが……

収まらない。


なので、サーベルのほうに仕掛けをします。

これがキットのサーベル。まずは先端部分の出っ張りを凹の段差まで削り込み、


余分な部分を切り離した後、プラバンと切り離した部品の一部を使って新しく先端部を作ります。広いほうの面に当たるプラバンの中央には、パーツの凹部のミゾと同サイズのプラバンの切れ端がストッパーとして貼り付けてあります。

あとは同じように作った反対側の部品を取り付ければこんなふう。先端部が伸縮するようになりました。

サーベルの差込部分を若干長く加工して取り付けると、差込部分がストッパーとして働き、縮みません。

若干の出っ張りはあるものの、一応すっきり収納ということで。



さて、続いて気になったのは肩の付け根部分。特に腕を開いたときのスカスカ感が気になります。他の機体とは異なる独特の形状をした部分なので、それなりに見せ場を作ってあげたいと思います。

そこで、使うのが2月末発売予定のメタルシリンダーセットMサイズ。これまでのものよりディティールアップした新商品です。結構な質量を支えるパーツだと思うので、ディティール密度の濃いシリンダーは最適です。


と、ここで手が止まった。やってみたらシリンダーの付け所をちゃんと考えないと、せっかくのシリンダーが稼動せず、変に稼動域を広げようとすると外装パーツに影響する事が判明。一体どこにどうやってつけたら一番効果が高いのか、手書きの図面と現物パーツ、にらめっこしながら頭を悩ませ、結局出来上がるまで二日くらいかかっちゃった。


で、たどり着いたのが下記の方法。まず、シリンダーのアウターを約7mmにカットします。インナーは約7.5mm。あ、ここで言う寸法はあくまで目安ですからね。たまに「書いてあったとおりの寸法で作ったら失敗した」と文句を言う方がいるんですが、それぞれの技法や作業精度によって寸法は微妙に変わります。同じ改造をしようとする方は、くれぐれも勘違いの無いようお願いします。

パイプ類の切り方ですが、カッターでも切れる事は切れる。でも、私はこれを使っています。

リューター用のダイヤモンドカッター。そんなに値段も張らないし、ニッパーで切った時の切断面の整形にも使えるので作業効率アップには欠かせない道具です。

で、同じ長さに切ったものを2本用意し、取付け部分に1.4mmのスプリングを取り付けます。ちょっと入りづらいのですが、稼動することを考えると丁度いいくらいなので、スプリングの巻方向に回しながら差込みます。シリンダーの太さを考慮して、干渉しそうな部分を削った肩口への取り付けパーツに1.4mmの穴を開け、シリンダーのアウター部分を差込んでみます。

こんな感じ。

これができたら、同じく干渉部分を削り取った外装パーツに内部パーツやシリンダーのインナーパーツを取り付けます。

中身のパーツは干渉を避けるためダボを切り取ってしまったので、外装パーツに直接貼り付けています。シリンダーの取り付け部分は内部パーツの両側に1.8mmの穴を開け、先端部だけを1.8mmに削った2mm丸棒を差し込んでいます。外側にシリンダーのインナーを差し込む1mmの穴を開け、接着すれば抜けることもありません。

そして仮組み中。写真で見ると簡単ですが、スムーズに動き、壊れにくい機構になるよう、作業は何度も仮組みをし、干渉部分を削りながら行います。で、出来上がったのがこれ。

一応満足いく出来になりました。
ノーマルと比較するとこんな感じです。やっぱり広げたときの雰囲気は全然違いますね。

組みつけてみるとこんな感じです。素立ちのときもチラ見えでいい感じ。まあ、バインダー付けたらあんまり目立たないと思うけど。




後は、いつものように各部のうすうす攻撃やスジボリ、後ハメ加工等を行います。手首は大分大きいので手元にあったギラドーガのものをつけています。今後どうするかは考え中。少しは違って見えるかな?

キットのままだとこんな感じ。


そうそう、忘れてましたが腕部の黄色いパイプはメッシュチューブに置き換えています。腰のパイプも同様にメッシュチューブを使うつもりです。今使っているのはたまたま家にあった2mm弱の直径のもの。パーツのパイプ部分を切り飛ばして基部を作り、そこに接着しています。着色はガンダムマーカーの黄色。コピック等でも着色できますが、ラッカーやエナメル等で塗るとはがれてきます。染料系の着色剤じゃないとだめなんで注意してくださいね。



さて、今回はこんなところでタイムアップ。こんなペースじゃ間に合わんな。肩パーツのシリンダーで躓いたのが痛かった。で、現状はこんな感じになってます。

さあ、ここからまくっていきますよ。そんなこんなで、次も火曜日更新。

それでは次回も乞御期待。