HGUCサザビー完成。1/144なりの「リアルな仕上げ」を考えてみる。

はい、皆様こんにちは。
今回はいよいよサザビー完成編。早速見ていただきましょう。

全体像はこちら。

いかがでしょう。このサザビー制作をリクエストしていただいた方の指定では「メタリックで」という事だったんですが、思うところあってソリッドカラーにしてみました。
三面はこちら。

前回のでは「宇宙空間機械のディティールってどんなんだ?」と考えてみたわけですが、今回の仕上げで「1/144の宇宙兵器の模型的なリアリティってどんなもんなんだろう?」という事をちと考えてしまいまして、あえてソリッドで塗ってみた訳です。

ええー実を言いますと、塗装の前の下準備としていつもの如くテスト塗りをしていた訳ですが、どうもメタリックだとしっくり来ない。なんだかやけにスケール感がおかしいような気がするんです。何故だ、どうしてだ、と色々考えてみた所、どうやら下地のシルバーの粒子の大きさが問題らしいと気がつきました。そりゃそうですね。シルバー塗料の粒子は大きいものに塗っても小さいものに塗っても144倍もの差はありません。通常、模型は実物のあるなしに関わらず「スケールダウンしたもの」として捉えられますから(1/1ガンダムはまた別ね)、いくらそれっぽいディティールを施したところで「塗装の粒子が粗い」という事が認識された途端に、頭の中で「コイツは偽者だっ!」という観念が浮かび上がっていた訳です。じゃあもっと細かい粒子で塗ればいいのかと思ってパールマイカ系の塗料も試してみましたが、やはりリアリティという点ではイマイチでした。じゃあソリッドで塗ったほうがいいんじゃないかと、実際に塗ってみたらそれなりにハマってます。
ただまあ、それだけだといつもと同じ仕上げになってしまうので、若干のウェザリングをしてみようと思い立ちました。自分が考える「宇宙兵器的なウェザリング」です。あれ、いけね、能書きが長くなったな。
じゃあ、とりあえずそれは置いといて、細部を見ていただきましょうか。


上半身:実はサザビーって赤2色だったんですね。説明書を見ていて始めて気が付いた。せっかく気が付いたのでなるべくはっきりわかるように、なおかつ違和感がないように2色に塗り分けました。首下のパイプにはHiQpartsのS2パイプ 3.0mmを腰にはS2パイプ 4.0mmをいずれも塗装して取り付けてあります。パイプの中身はアルミ線を芯にしたスプリング 特殊サイズ 2.4mm2.9mm。腕の関節にはマイナスモールドの5mm、肩口の小さなスラスターにはデュアルパイプの1.5mmを埋め込んであります。

下半身:股間の下にあるアポジモーター的なディティールにはデュアルパイプ3mmを。各部のデカールは殆んどNCデカール05 1/144 ホワイトを使っています。

足回り:殆んどスジボリとデカールですが、ヒザ横のツインサークルIIが良いアクセントです。

スカート周辺:サイド部のアポジモーターにはデュアルパイプ3mm。一番しっぽの大きなパーツはWAVEの角バーニアとプラバンによる新造パーツ。ここはスラスターではなくプロペラントの排出口だと考えました。バックパックのバーニアと、なんとなく角度が合わせられるようになっています。そういった排出物もバカになりませんからね。ハヤブサも燃料の噴出圧力で地球まで戻ってきたんだし。

頭まわり:モノアイはSPプレート 1.5mmセンサー用メタリックシール グリーンオーロラアイズ 透過タイプの組み合わせ。メタリックシートは余白を使って中央部のセンサーにも使ってみました。新しく作ったバルカンはシングルバルカン 1.3mm。でもよく考えたらサザビーって頭にコクピットがあるんだった。まあ、シャア総帥には振動と騒音を我慢していただきましょう。

胸の脇にあるスリットは開口して裏から黒いメッシュを張りました。殆んど見えないのが玉に瑕。

さてお次はバックパック。ファンネル・コンテナは後に譲るとして、バーニアはBSバーニア ショート 6mm×2とBSバーニア ノーマル 12mm×1を使用。バーニア横のモールドはマイナスモールド4mm2mmを使っています。

そしてファンネル・コンテナ。上部パーツの横にスリットを開け、チラ見せしています。

さらにチラリ。

そして御開帳。中はガイアノーツのスターブライトシルバースターブライトアイアンで塗り分けました。



ファンネルは元パーツの先端を3mmほど削っておいてフットバーニアM 6mmを取り付けます。

最初は普通につけようと思ってたんですが、アウターパーツをさかさまに付けると、よりそれらしい格好になることを発見。

結局、アウターパーツ逆さかまバージョンで仕上げることにしました。

ついでなんで、これまでで紹介できなかったパーツの加工をお見せしておきましょうか。

まずはシールドのネオ・ジオンマーク。キットではデカールで再現するようになっていますが、

これを0.3mmプラバンに貼って丁寧に切り抜くと、

ほら、こんなパーツが出来上がりました。これをシールドのパーツに貼り付けると、

はい、こんな風になります。これをスターブライトゴールドで塗り分けるとMGシナンジュ風の豪華シールドになります。

続いてバーニア。今回は全てソリッド塗装にしました。キットパーツは殆んどがベルまで一体成型されているので、ベルを切り離す前にセンターのモールドに合わせて穴を空けておいてから加工すると、バーニアの取り付けが簡単です。

それぞれの場所に使用したパーツは以下に挙げておきます。
肩サイドスラスター:BSバーニア ノーマル 6mm
腰サイドスラスター:BSバーニア ロング 6mm
脚部三連スラスター:BSバーニア ノーマル 8mm
脚部大型スラスター:BSバーニア ノーマル 10mm
今回はスラスターの交換だけでなくこんなパーツも使っています。

これは、主に組み立てた時のスラスターの見え具合を調節するため。ギア状のパーツですから普通に延長するよりも見た目の密度感を高めてくれます。

MJギア LMでスラスターがギリギリ見えるように調整しました。



最初のほうの写真でわかるかと思いますが、今回WAVEのパーツを使用してプロペラントタンクを長いものに交換しました。そこで余ったキットのプロペラントタンクを利用して、こんなパーツを作ってみました。

このパーツを肩アーマーの中に接着し、プロペラントの先にバーニアとMJギアをくっつけると、

追加のスラスターの出来上がり。

取り付けるとこんな感じ。なかなか異様でよろしい。

「スラスターだらけ」に水増しです。ポリキャップで上下に稼動します。

もちろんこんなふうに外すこともできます。まあ、使い捨てのプロペラント付きバーニアという設定で。


さて、そろそろ武器類も仕上げないとね。

まずはファンネル。開いたところもちゃんと作ってますよ。

ビームライフルはパイプ類をデュアルパイプII 1.5mm ゴールドに差し替え。銃口にはGテンプル ツインバルカン 2.0mmをその下のモールドにはデュアルパイプの2mmを使っています。


白兵戦用武器はサーベルにトマホーク2種が付属。

そういえば今回の塗装レシピを紹介してませんでしたね。大体以下のようです。
濃い赤:ブライトレッド80%+ナチュラルブラウン15%+Ex-ブラック5%+フラットホワイト少々
薄い赤:ブライトレッド80%+サンシャインイエロー10%+ブリリアントピンク10%フラットホワイト少々
黄色:サンシャインイエロー80%+フラットホワイト20%+ブライトレッド少々+ブリリアントピンク少々%
白:フラットホワイト95%+サンシャインイエロー少々+ナチュラルブラウン少々
グレー:前回のZプラスで使用したクールグレー。
ダークメタリック:スターブライトアイアン90%+Ex-ブラック10%
といった所でしょう。塗料は全てガイアノーツ製。塗り上げた後、フラットクリアーでコートして、エナメルのブラウンでウォッシング。その後ペトロールで吹き取りしています。



今回意外と良い感じに収まったヒザアーマーの分割可動。これはオススメです。



そんなこんなで、

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今週の「遥かなるホワイト・グリント」

はい、今週はもう塗り始めてます。といっても、このホワイト・グリント塗装がメインになる予定なのでまだまだ先は長そうです。

この写真の後、塗装地獄に入っているのですが、それはまた後日。

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さてさて、そんなこんなで今週はここまで。サザビー完成編いかがでしたか?
コメント、ご質問も気兼ねなくどうぞ。
さて、来週は何を作ろうかなっと。

てな訳で次週も火曜日更新。乞御期待!!