四角いものは四角く、丸いものは丸く。ライデン第二回目。

はい、皆さんご機嫌いかがですか。

今回はライデン二回目。まずは基本工作から参りましょう。
前回は仮組みまでで終わってましたね。

まずは基本工作中の基本、整面を行います。
と言っても特別なことをするわけではなく、仮組みした模型をいったんばらして、パーツごとにヤスリがけをしていくだけです。使うツールは当然サンディングスティック

400番くらいから800番までで磨きます。段差やヒケの激しいところは320、240番を使うとストレスなく整面できます。
私の場合、仮組みのときにざっとヤスリをかけておいて、その後もう一度整面しますから、素組みに塗装だけというフィニッシュでも最低2回はヤスリがけしていることになります。前にも書きましたがインジェクション(射出成型)で作られたパーツは多かれ少なかれ多少のヒケや歪みが生じます。これをなくすのが整面の作業です。いつも、なんとなく「もやっ」っとした仕上がりになってしまうという人は、ぜひ一度やってみてください。四角いものは四角く、丸いものは丸く、一味違う「パリッ」とした仕上がりになります。
愛用のHiQparts製サンディングスティックが便利なのは、番手によって微妙に硬度が違うから。緩衝材が良いのか、ヤスリ面の工夫かはわかりませんが、各番手それぞれが絶妙の硬さです。だから余計な力もいらないし、結果として平面やエッジが出やすいんです。


そんなサンディングスティックを使ってどんどん製面していきます。

合わせ目が露出する部分の継ぎ目消しのついでに腕部の後ハメ加工もやってます。

二の腕のパーツの接合部分をこんなふうに切り欠いておけば、

塗装後に組み立てることができます。うむ、バッチリだ。


さすが「ハンドユニット」を発売するコトブキヤ製キットだけあって、手首はしっかり造形されています。多少の彫り込みで十分見栄えのするものになりそうです。撮影のときのクリップが汚いけど。ごめん。


製面をしながらパーツの一つ一つをチェックして、どんなディティールアップをしようか考えます。
例えばこのパーツ。

円形のディティールが若干緩い。なのでリベットを使ってよりシャープな仕上がりを目指すことにします。
まずは慎重に下穴を空けた上から仕上がり径より若干細めのドリルで穴を広げていきます。いきなり仕上がり径で穴を空けようとすると、必ず斜めにあいたりずれたりしますから、面倒でも手間をかけて開口しましょう。

開いた穴にとりあえずリベットを付けてみました。仕上がりでは面位置に収めるつもりですが、今のところはあてがっただけ。だって、しっかり止めると絶対に抜けなくなるやつがあると思うので。碗部にはHDリベット ホール1.5mm、フトモモにはHDリベット ホール2.5mmを使っています。塗装指定とは異なりますが、ここは別の色に塗ってみたいと思います。なので、轟雷でもやったリベット塗装の準備をしておきます。


他のディティールアップポイントも見ていきましょう。
まず肩のマイナス部分は「やってくれ!」と言わんばかりなので、


こんな感じで。使用したのはメタルマイナスモールド4.0mmHDリベット フラット1.0mm。パーツの面を削ってセンターに穴を開け、差し込むだけのお手軽ディティールアップです。

同じように頭部の後ろ側にあるモールドもHDリベット フラット1.5mmに変更。こっちはフトモモなどと同じように1.5mmの穴を掘り込み、面位置に収まるようにしています。

肩のレーザー「バイナリーロータス」展開時の肩パーツは塗装でディティールを表現しようと思います。複数の金属色で素材の違いを再現できたらな、とかね。


「バイナリーロータス」前面には各所にスチールボール シルバー 1.0mmを、丸ビットで掘り込んで埋め込み。白いパーツの止具状のディティールも同様に処理します。

白いパーツの裏に来るシルバーのパーツにはHDリベット トツ1.5mmを使います。片方が「丸」ならもう一方は「ネジ」っぽい方が良いだろうと言う単純な発想です。

他にもスネの前面パーツやボディパーツなど、チョロチョロとスチールボールを使ってみました。バリエーションをつけるために場所によって1mmと0.7mmを使い分けています。



さて、このキット、フレームの各所にシリンダー状のディティールがあります。良く見るとアクチュエーターではなく、あくまで「ダンパーです」という表現がされており、妙に感心してしまいました。なので、ここもディティールアップ! 写真右が足首のフレーム、左が肩です。 

使うのはお気に入りパーツのメタルシリンダー

まずは元パーツに合わせてシリンダーのパーツを切断します。足の部分にはメタルシリンダーL 3.7mmを使います。

はい、こんな仕上がり。けっこう盛り上がるでしょ。接着には低白化の瞬間接着剤を使用しました。


続いて肩のフレーム。
こっちはメタルシリンダーS 2.0mmを使います。使用法は足のときと同じ。元パーツに合わせて切断し、元パーツの不要部分を切り、穴を空けて接着するだけ。肩パーツではシリンダーのアウターパーツが元パーツの中に差し込むような形状になっているので、フタ状の止具パーツは使用しませんでした。


さて、今回のライデン君はこの辺にしておいて、


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今週の「遥かなるホワイト・グリント」のコーナー。


先週は箱の写真、今週は……はい、もう皆さんお分かりですね。


ランナーの写真。

いやー、あるわあるわ。ライデン君とおんなじか、それ以上のランナー数。たぶんパーツ数は遥かにライデンを超えています。

しかもパーツの一つ一つが細かい。ピンセットがないと厳しいところもでてきそうです。

本体外装の白は、真っ白でなく微妙に濁った非常にいい白です。塗装しない派の人でも結構満足してしまう感じの成型色。


という事で、若干尻込み気味の線香亭ですが、気長にがんばります。こちらもお楽しみに。
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さて、ここでうれしいお知らせ。
今回のライデン君の塗装色についてガイアノーツさんに相談したところ、今回の作例に使用するカラーをご提供いただけることになりました。こんな広告効果も定かでないブログに、本当にありがとうございます。もう、一生ガイアカラー使います。

あまりにもうれしかったので、早速調色してフレームの一部に塗ってみました。塗料の基本的な感じを掴むため、まずは無彩色で。使ったのは074 ニュートラルグレーIVEx-01 EX-ホワイトEx-02 EX-ブラックを、それぞれ6:2:2くらいで混色したもの。

まず感じたのは、塗り心地の印象として塗料の伸びが柔らかい、使いやすい、といった印象です。色味自体の印象を言えば、非常に純度が高い無彩色だなぁ、という事でしょうか。
模型用に限らず、一般的に販売される塗料は白でも黒でも、深みを出すために必ず何かの色が混ざっているもんなんですけれど、この塗料は殆んどそれがわからない。非常に純度の高い無彩色に塗りあがってます。調色の感じは油絵の具なんかに近いかもしれません。色物はまだ試してないのでわかりませんが、ビンの状態で見ても赤や青などは非常にいい発色です。
特にこれ、プレミアムレッドが楽しみ。

チョロッとプラバンに出してみたらスンゴイ発色。限定生産なので見かけたら確保しておくことをオススメします。
どう使うかが腕の見せ所になりますな。




まあ、そんなこんなで存続している当Blogです。いつもパーツを提供してくださっているHiQpartsさんにも、この場を借りて厚く御礼申し上げます。


さあああ、テンション上がってきたぞ。
と言うところで、次週も火曜日更新。乞御期待!!